さよならアンドロメダに望む"その後"から見る性癖の光と闇

「失礼、コミュを拝見……」

「……?まさかさよならアンドロメダのコミュをお読みでない、なんてことは……」

「コミュを読んでない、ならば記事を読む資格はない。それがこの記事のルールです。それでは、お読みのかたはこれからも良き記事を……」

 

 

 

 

というわけで、298プロアドベントカレンダー2020、12/9の記事です。

adventar.org

さよならアンドロメダのコミュのネタバレおよびそれを前提とした話を含みますので、お読みでない方はつべかなんかで読んでください。よいコミュなので損はしないと思います。

 

 

 

1.この記事で何を話すの?

皆様ご存じの通り、このイベントコミュの劇中劇は(尺不足が見え隠れしつつも)非常に出来がよく、また適度にあいまいな世界観となっているため、細部を読み手の想像に委ねる内容になっています。

そのせいで、自分の中の光のオタクと闇のオタクが登場人物に望むその後に関して解釈バトルを繰り広げ脳内を破壊していく日々が続いています。

そんな脳内オタクたちの主張を書き殴り、どっちの方が"エモい"その後なのか読み手の皆様に決めていただく、つまり

もしアルバとジーリオの後日談があるとしたらどっちがいい?教えて!

というのがこの記事の内容です。

 

解釈違いは受け付けません。よろしくお願いします。

 

 

2.それぞれの主張を聞く前に ~前提としての話~

「さよならアンドロメダ」というイベントコミュの劇中劇は、大正義宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」をリスペクトしていたり、どこか幻想的、非現実的な世界観のせいだったりで様々な議論点があります。

たとえば

「銀河の世界はアルバやジーリオの住む世界とは違う異世界なのか?」とか

「カルロはいつから車掌をしていたのか?」とか

「切符はどうやって手に入れてるんだよ」とか

「気づいたら乗ってたり自分の意志で乗ってそうだったりそもそも列車にはどうやって乗るんだよ」とか

「1等客車ってなんだよ」とかetcetc...

 

私はこれらに特段の関心はありません。

 

私の関心ごとは

「アルバはすでに死んでいるのか」

「アルバとジーリオは劇終後ふたたび出会うのか」

ジーリオの手紙は届くのか」

「えっちなことするのか」

これだけです。

考察をまじめにするタイプの方々にはガチで怒られそうですが、私にとっては世界観の詳しい理解よりも、物語を読んで感じたこと、願ったことを重視したいタイプなんですよね。なので世界観に関してはざっくりとした理解でいいかなと思っています。とくにこういう物語は。

つまり何が言いたいかというと、この記事は感情を書く場所という前提を持っています。

表現や世界観の詳しい考察だとか、銀河鉄道の夜と比較してどうだとか、好きなシーンの解説だとか、そういうものはほぼ含まれません。それをご理解ください。

特に好きなシーンとか、ほぼ全部だしね。キリねえや。よろしくお願いします。

 

あと、私がもりくぼPであること、そしてアルバとジーリオの関係性が大好きすぎること、コミュの構成などの理由によりど~しても感想がアルバとジーリオのことに寄ってしまっていますがご容赦ください特に軍曹Pの方。さよならアンドロメダは凛乃々亜季3人の曲ということはしかと胸に刻んでおります!さよならアンドロメダをりんののの曲って言うな!!!

 

では、それぞれの脳内オタクの主張を聞いていきましょう。

 

 

 

3.光の脳内オタク「生きて再会してほしいのです」

初めまして、光のもっさん*1  です。よろしくお願いします。

 

 

さっそくですが私の望む"その後"はこちらです。

「アルバとジーリオは生きていてほしい、そしていつか再会してほしい」

 ええ、ええ。とっても単純。3流のハッピーエンド最高といったものですね。

 

なぜこう思ったのかというと、まず物語終了時点でアルバくんはジーリオくんが自殺をやめたこと知らないんですよね。

 

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(僕も降りることにしたよちゃうぞジーリオ!オイ!!)

短い間ながら、色んなものに触れ、かけがえのない思い出を分かち合って、自分の道を歩いて行けるようになったアルバとジーリオ。

 

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(このシーン本当に好き。MVでも踊っていましたね。ニコニコニコ)

しかし彼らは、ジーリオの打ち明ける願いと真実によってお別れをすることになってしまいます。

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(このシーンも本当に好き) 

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(ちょっとずれるけど5話イレーネに家族云々言われた時のジーリオのこの返しも裏の感情が見え隠れして好き)(コミュの画像貼ってくとキリ無い全部好きだから。張ってないとこも当然好きです)

 

 

それでも、もう一人でも笑えるよとジーリオにさよならしたアルバ君。涙と笑顔。さよなら……。

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その後のアルバ君がどこに行きどう生きていったのかは描かれませんでしたが、以前より前向きに人生を歩んでいくんだろうと思います。2人で過ごした時間がもたらしたそれはとてもよいことで、彼にとってもハッピーな終わり方なんだと思います。

 

それでもたまに、一人銀河の果てに行ってしまった初めての友達のことを思い出すんだろうなって。決して後ろ向きな思い出し方ではないんでしょうが、必ず最後には、いってしまった列車の姿が瞼に浮かんでチクリとするんだろうなって。しない?

 

 

 

 

だからさぁ、もっとハッピーになっちゃえよ!!!

 

 

 

 

これはこれでいいとは思うけどさあ、でもせっかくジーリオはカルロに手紙を託したんだからもっと望んじゃおうや。

「あれ、あなたは、車掌さん・・・?」

「あはは、お久しぶりです。今は配達員をしていまして・・・これ、アルバさん宛のお手紙です」

とかなんとかで、手紙受け取って読んでみたらまさかまさかのジーリオからの手紙で

「では、確かに届けましたので」

とか何とか言ってるカルロをよそ眼に、銀河の果てに行くのはやめることにした君のおかげ云々書かれてる手紙を読んで

ジーリオ、生きているの・・・?」

ってなっていろいろな思いがぐちゃぐちゃになって、でも急いで支度して手紙に書かれた住所に飛んで行ってなんかお店だかのドアを開けたら

「いらっしゃいませ。こんな時間に珍しい・・・え」

「・・・ジーリオ?」

「君は、アルバ?もしかして、アルバなの・・・?」

ジーリオっ!!」

って泣きながら駆け寄って抱き着いてえぐえぐしながらほんとに生きてたとか手紙がどうとかばかジーリオとかいろいろ言うんだよな。

その日はジーリオ家族の家でご飯をごちそうになって、なんやかんや泊まることになって、夜に寝室で今までのことをお互い話したりするんだよな。

ジーリオは、ひどいよ。ずっと死んじゃったんだって思ってたのに、生きてただなんて。」

なんて改まってそんなこと言うもんだからジーリオも謝るしかなくて、そんなジーリオを見てアルバは「じゃあ、次も会う約束をしよう」とか言いだして。

それから定期的にアルバはジーリオのもとを訪ねてきて、あのどこか宙ぶらりんな列車での時間より、地に足の着いた交流をするようになって、そのうちアルバはジーリオのいる街にある全寮制の学校に入学したりなんかして、どんどん親しくなっていって最終的にいっしょに住んだりえっちなことしたりなんだりとかしてほしいんだよなとか書いてると欲望が際限なく出てきてヤバイ

とにかく何が言いたいかっていうと、再会してなんやかんやウルトラハッピーに二人で生きて行ってほしいわけですよ。わかりますか?わかってください。わかったね?ヨシ!

 

 

……失礼。少し取り乱してしまいました。

ともかく、これが私、光のもっさんの望むその後です。

ぜひとも私に清き一票をお願いします。3流だろうがハピエン最高

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2Dリッチの水に沈む描写に関して2Dリッチのアルバが水に沈む描写がパロディ元となる銀河鉄道の夜の登場人物カムパネルラ(作中ですでに死んでいる)のそれと似ていることから、アルバはすでに死んでいるのではないか?という説がまことしやかにささやかれていますが、私はそうは思いません。思いたくないので。多分沈んでるときに不思議パワーで列車にワープしたんだと思います。パロディ元がそうだからってこれもそうとは限らんだろ!大体死んでたら劇の主題が云々という文句が495721文字出てきそうだけど結論としてはアルバは生きてる派です。闇のもっさんの方もそうなんじゃないかな。じゃあジーリオはどうやって乗ったんだよとか色々疑問出てくるけどまあ説明されてないし、不思議に乗れたり自分で乗れたりするもんなんじゃない?知らんけど

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あっ、もちろん"彼ら"が少年、つまり男と男なのは理解していますよ?していますとも。でもえっちなのみたいんだよ。よい関係性に性別なんて関係ねんだよ!

 

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もうこんなの熱烈告白みたいなもんじゃん。違う?

もし男男はちょっと……って方はそういう要素抜きで判断していただけると助かります。無理に強要はしません。

 

 

 

 

 

でもちょっとだけ見てみるってのも

4.闇の脳内オタク「死が二人を分かつこと、その切なさと美しさ」

闇のもっさん*2です。よろしく。

 

私の望む"その後"はこれです。

ジーリオ、家に帰った後アルバと再会せず死んでくれ」

 わかるかな、これ。わからない?まあ順を追って説明しましょう。

 

コミュの5話でジーリオは「ぼくは体が弱くてね」と言っていた。つまり、家に帰ったとしてもその後長生きできるとは限らないんですよ(体が弱いを超解釈してるって?これは私が望むその後の話なんだから、多少解釈を飛躍させたって元のコミュに目立つ齟齬がなきゃいいんですよ。はい、すいません)。

これを前提として、それぞれが自分の道を踏みだし始めてしばらくたった後、どうなると思いますか?

そう、ジーリオはほぼ確実にアルバより先に死ぬんですよ。

「こんな体でも、きっとできることがある」友達に勇気をもらった彼は、この思いを胸に日々頑張って過ごしたと思うんですよね。そうやって生きて、それでも、彼の体は人よりずっと早く終わりを迎えてしまう。

 光のもっさんだったら、たとえそうだとしてもその前にアルバと再会してほしいとか言うんでしょうけど、私は違います。ジーリオにはアルバと再会せずに死んでほしい。

 

 ジーリオは死の間際、アルバのことを考えるんですよ。「あぁ、彼のおかげで、ぼくはここまで生きてこれたんだな」って。「ありがとう、アルバ・・・」って。

多分ジーリオは、若くして死ぬことになった自分の人生にそれほど後悔はないと思うんですよね。精一杯やれたって満足すると思うんですよ。ただ1つ、彼がカルロに預けた手紙のことを除いて。あれが届いてないとジーリオは自殺しちゃったと勘違いしたままですからね。再会もしていない以上確かめるすべはないのです。だから余計に、

「手紙、届いたかな・・・」とか、「また会えたらよかったのにな」とか、「会って、ありがとうって言いたかったな・・・」とか。温かい気持ちの中に、どうしようもない思いを抱えて、静かに死んでいく。

 そんな姿に切なさと、美しさを感じてしまうんですよね。どうですか、わかってきましたか?

 

更にここからです。すごいのは。ここまではジーリオの話。

ここからはアルバの話です。1粒で二度おいしい。

 

 はじめての友達と別れ、自分の道を歩みだして数年(あるいは十数年あるいは数十年)、彼のもとに手紙が届くわけです(光のもっさんのとほぼ同じなんで割愛)。そしてジーリオは生きていると知るわけです。そこに書かれてた場所を訪ねたアルバは、ジーリオによく似たご婦人と出会うわけです。

(手紙の中に彼の居場所が書いてなくてもそれはそれでいいんですけど、でもやっぱり書いててほしいかな)

 

ジーリオ、という人に会いにきたのですが」とアルバは言うとご婦人は少し驚いた後、寂しそうな顔をしてこう言うんですよ。息子は亡くなった、と。どうですこういう展開、私とても好き。

 

動揺したアルバがやがて落ち着いて自分の名を告げると、ご婦人、ジーリオのお母さんはああ、あなたが。と言うわけです。

ジーリオのお墓に案内されたアルバは、ジーリオのお母さんから、ジーリオが話していたアルバの話、アルバと別れた後のジーリオの話を聞きます。

そしてご飯をごちそうになって、一晩泊まらせてもらうのです。その夜のベッドで、また翌日の帰路で、アルバは考えるのです。

ジーリオは、あのあと立派に生きたんだ」とか、「でも、ジーリオともう一度会いたかったな」とか、「またお墓参りに行こうかな」とか、あの不思議な時間の思い出とか、彼への感謝とか、いろいろなことを考えて、それでも明日を生きていくのです。

 

 

 

これが私、闇のもっさんの望むその後です。

 

お互いがお互いに思いを馳せる、でもその相手とは二度と会うことがない。

切なくて、でもどこか美しい。アルバとジーリオには、そんな"その後"を生きてほしいと私は思うのです。

 

 ぜひとも私に清き一票をお願いします。

 

 

 

(文字ばっかりだしそんなに闇っぽくないかも。改名しようかな)

 

 

5.投票所

ここまで ご清聴ありがとうございました。

光と闇どっちの方が好みだったでしょうか。どっちも嫌い?ワロタ。

趣旨を忘れてるかもしれないのでもう一度言っておくと、どっちの方がエモいかみんなに決めてもらおうというやつです

そのための投票サイトのリンクを以下に設けます。ふるってご投票ください。

 

linkto.run

6.あとがき

こんな駄文に付き合っていただいて本当にありがとうございました。ここまで5000文字らしいですよ。俺何やってんだろうな。卒論0文字なのに。

さよならアンドロメダのイベント、正直不安だったんですよ。待ちに待ったとはいえ変なイベントコミュだったらどうしようとか曲の切り取り変だったらどうしようとかいろいろね。まあ杞憂でした。めっちゃいいじゃん。なあ?

なんでこんな記事書いたかというと、コミュの内容がすごい良くって(劇中劇は当然として、森久保乃々の成長も見逃せない)なんか気持ちの文書きたいなとなったからです。

ただ、内容の解説とかパロディ元との比較とかそういうのはえらい人がやってるだろうし、コミュの画像はっつけてここ好きって言い続けるには量多すぎだしツマンなそうだしで、どんな内容にしようかな~って考えたとき二次創作畑の血が暴れてこんなことになりました。

ていうかアルバとジーリオの二次創作少なすぎなんだよな。絵でも小説でもみんなどんどこ書いてくれよ!旬がすぎちゃうよ!!オイ聞いとるかpixivの人々!!!!!

光のもっさんとか闇のもっさんとかのトンチキ内部人格を出したのは、最近LWAのCPの二次小説(スーアコ)読んでたからです。スーシィの心の中の話(8話)めっちゃ好きだし二次創作でも頻出。

ここに書きなぐったのは私の望む後日談ですが、みんなの望む後日談も聞いてみたいです。Twitterとかでおしえてください。

本当は別エンドの二人の心中エンドを望む暗黒のもっさんも出演させるつもりでしたが、それはなんか違うかなってなったので没になりました。(ほかの人が書いてたら読むけどな!)あと左右の話とかしたかったけどね。個人的にアルバ右と見せかけてジーリオの方がアルバへの感謝というかあこがれというか感情がデカそうだな~って思ったのでジーリオが右です(より大きい感情を持つ方が右理論)

 

なにはともあれ、読んでる人に何らかの感情を起こせたなら幸いです。ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

*1:おもにもっさんのハピエン厨的本能をつかさどる存在。脳内オタクどもの中でも最も発言権が強い。テンションが高い。

*2:おもにもっさんの斜に構えた仄暗い解釈をつかさどる存在。光のもっさんよりは影響力が低い。落ち着きめ